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2011-01-10

『おかしなおかしな大追跡』 スクリューボール・コメディ!

こんばんは、ロッカリアです。
スクリューボール・コメディと言うジャンルをご存知だろうか?
スクリューボールとは野球の変化球の一種で、ひねくれた落ち方をする。ここから、少し変わった男女の恋愛を、コメディ・タッチで作られる映画のジャンル。
このジャンルの第1号が『ある夜の出来事』(1934年にフランク・キャプラが監督、クラーク・ゲーブルとクローデット・コルベール共演の、ボーイ・ミーツ・ガールの典型にもなった名作)である事から分かるように、1930年代から40年代に流行したジャンルでもある。
が、その後はすっかりこの名称で呼ばれる事もなくなり、人々の記憶から忘れられていた1972年に、ピーター・ボクダノヴィッチ(次回作に名作『ペイパー・ムーン』を撮る)が見事に蘇らせた映画がこの作品。
早い話がドタバタ・コメディに恋愛要素をミックスした、と言えば理解してもらえるだろうか。

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ストーリーは、ライアン・オニール演じる石の音楽を研究している博士が、同じデザインの4つのカバンがあっちへ行ったりこっちへ行ったりする事で大騒動になる、と言うもの。
ここでは、『ブリット』のサンフランシスコの坂にオマージュを捧げたカー・チェイスや、ライアン自ら出演した『ある愛の詩』のセルフ・パロディをしたりと、映画ファンにとってニヤリとさせられるシーンが多い。

この映画も昔は「TVの洋画劇場」で何回もオンエアさえていたが、僕には忘れられない映画でもある。
と言うのは、僕が高校時代、確か2年の頃だったと思うが、学校から劇場に見に行った作品。
もうこの頃は、すっかり映画大好き人間だったので、このリバイバル映画の知識はバッチリインプットされていたものだから、クラスメートに解説しまくっていた。
これを機に、僕はクラスの映画解説者と言う地位に君臨したのだ!(何が君臨だよ…)

ちなみに、高三の時に学校から見に行った映画は『宇宙からのメッセージ』だった事を最後に付け加えておこう……。(時代だねぇ…)

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2011-01-05

『フォロー・ミー』 探偵さん、そりゃダメだろ…。

初出勤で身体が悲鳴を上げてませんか?
こんばんは、ロッカリアです。

今年最初に見た映画です。
これは70’S世代の人にはお馴染みの作品ですよね。名匠キャロル・リード(【第三の男】1949年制作の、舞台をウィーンにして繰り広げられるサスペスの名作。イギリス人)の遺作です。
おそらく数十年ぶりに見ました。昔はよくTVの洋画劇場でオンエアされてましたが、昨今ではまず見られない映画になってしました。が、やっとDVD化され、見る事がで来ました。
何と言っても主演俳優のトポル(【屋根の上のヴァイオリン弾き】1971年のデビエ役でスターに。イスラエル人)の個性が光る映画、と言っても良いんじゃないでしょうか。
そして、この年代にキュートな魅力を振り撒いて人気だったミア・ファーロー(最初の旦那さんはあのフランク・シナトラ)がここでも好演している。

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物語は、会計士の旦那が、妻の昼間の行動に疑問を持って、私立探偵に浮気調査を依頼する。しかし、調査に当たったトポルは「ミイラ取りがミイラに」の如く、妻との間に不思議な関係が出来てしまう。精神的な浮気、とでも言えば良いか。
結局は、その事が旦那にばれて、「なにやっとんじゃい!」となるのだが……。
昔から、釣った魚に餌はやらないとあるように、恋人同士の時は上手く行っていた関係が、結婚してしまうと、妻の事を愛しているが、結婚と言うものをどこかで線引きしてしまい、恋人時代のようなステキな関係が失われてしまう。
その事に対して妻は不満を抱いてしまう、と言うパターンだが、この映画のいい所は、探偵のように妻の行動を見る事によって、もう一度、あの頃の気持ちを取り戻そうと肯定的になっている所だ。
ただし、妻に内緒で尾行したらただのストーカーだけど、ここでは探偵ゴッコをしよう、と言う事。
今見直すと、探偵も探偵だし、結末もそれで良いのかぁ~、と思ってしまうが、そこが70’シネマの良い所よ。
トポルはこの後『007ユア・アイズ・オンリー』(1981年ジョン・グレン監督作。シリーズで唯一、オープニングでシンガー自身がスクリーンに登場して歌う作品。シンガーは勿論シーナ・イーストン)にも出演したが、その後はさっぱりになってしまったのが寂しい。

リアルタイムで見て来た昔の映画を見直す時は、懐かしさもあるが、その一方で「え?こんなだったっけ?」と思う作品もある。
この映画はまさにその典型で、忘れている部分が多かった。
しかし、それも古い映画を見直す時の楽しみでもある。今年は録り貯めした映画を、しかも懐かしい作品をいっぱい見ようと思っています。
その時のエピソードなんかも紹介できたら楽しいかな、とも思ってます。

2010-12-06

『スパルタンX』 こいつは面白い!!!

こんばんは、ロッカリアです。
温くなったり寒くなったり、皆さん体調には気をつけましょうね。
この映画のタイトルを聞いて、あのファミコンのゲームソフトを思い出す人、多いんじゃないでしょうか?
単純だけど面白かったね。(後、映画関係なら「グーニーズ」にもハマッタなぁ~)
映画の方も久々に見ました。多分20年振りぐらいかなぁ……。
昔の印象と言うのは、結構間延びしていて、退屈な場面も多かったように記憶していた。
ところが、これが今見返してみると、メチャクチャ面白い!
勿論この映画の売りは、ジャッキーと、当時キックボクシング、マーシャルアーツで頂点を極めていたベニー・ユキーデとの決闘!
若かった僕も、ジャッキーの映画と言えば工夫を凝らしたアクションに重点を置いて見ていた、と記憶している。
乱暴な言い方をすれば、時代が変わった昨今、昔のジャッキーの映画は少し古い印象が拭えないだろうなぁ……と思っていた。
しかし、この映画は実に細部まで目の行き届いた構成と作りになっている。
ユーモアのセンスも、当時はクドかったものが、何故か今は笑える!しかも超おかしい!
ええ?この映画そんなに面白かった?と記憶が薄れているあなた、少しストーリーを書けば蘇るかも。

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スペインで(この辺からして、ブルース・リーを意識しているよなぁ)ワゴン車を改造して移動中華屋台を、ジャッキーとユン・ピョウのいとこが経営している。
ある日、精神病院に入院しているユン・ピョウのお父さんのお見舞いに行くと、スペイン人の新しい恋人を作っていた。
その娘が超美人(!)で、二人は一目ぼれしてしまうが、後日、その彼女はスリの常習犯だと言う事を知る。
成り行きで、二人のアパートに泊めて上げるが、案の定財布からお金を抜き取られ、姿を消していた。
一方、探偵助手から所長になったサモ・ハン・キンポーは、紳士からある娘を探し出して欲しいと高額の依頼をされる。
その娘こそ、ジャッキーとユン・ピョウが知り合った女スリだったが、彼女はただのスリでは無く、本人も知らない秘密が隠されていた……。
その秘密を知る男達も彼女を略奪しようと狙っていて、全ては古城を住処とする伯爵に関係して行く……、と言うストーリー。
ユン・ピョウとジャッキーが冒頭でトレーニングする所から始まって、暴走族との対決、謎の一味との戦い、陸橋を飛び越えるカースタント、ベニー・ユキーデとジャッキーのタイマン、フェンシングの名手とサモハン、そして二人が加わり三銃士となって闘うラストまで、かなりムチャなアクション・シーンハイまでもキョーレツ、見ているこっちが痛い。
この激しいアクションに、ユーモラスなシーンが見事に溶け合い、ラストまで一気に見せる。
なのに、DVDは廃盤、レンタルなしと言う状況はいかがなものか?(本当に面白い映画は見れないのか?)
NHK様々である。
この映画でも、ユン・ピョウのブルース・リーへの拘りは尋常ではないが、彼のスタントをやった者にしか分からない拘りを感じてしまうのは僕だけか……。
ブルース・リー無くして、この三人活躍は無かっただろうなぁ、と改めて実感……。
面白い映画でした。

2010-12-02

『海外特派員』、ヒッチコックの原点!

こんばんは、ロッカリアです。
ユーモア、ラブ・ストーリー、サスペンス、スリル、スパイ、冒険、パニック、ミステリー、スペクタクル。
これらの要素が全て詰まっているのがこの映画、『海外特派員』だ。
第二次世界大戦前夜の緊迫した状況下で、アメリカの新聞記者ジョン・ジョーンズ(J.J)が不屈の精神で、元政治家ヴァン・メア失踪事件を追う。
その姿を描いたヒッチコックは、この映画を世界中で活躍している全ての特派員に捧げている。
それもそのはず。
この映画は大戦直前を描いているが、実は戦争中に作られている。(日本では絶対に有り得ない事だ)
チャップリンもそうであったように、一見娯楽作品に見えるこの映画も、しっかりと反戦のメッセージを内包している。
愚かな人間の私利私欲の為に戦争が始まる、と言う事。
巨大な悪(ナチス)に対して、市民が立ち上がる事こそが大切である、と言う事。

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ユーモアが散りばめられ、冒険色が強い前半から中盤にかけては、まさにヒッチタッチの展開だが、後半、飛行機に乗り込んで海に墜落、漂流するシークエンスは、今見てもどうやって撮影されたのか、不思議に思えるシーンの連続で、ただただお見事としか言いようが無い。
中盤で、犯人が傘を持った群集の間を、傘の動きだけで表現した演出。
このヴァン・メア氏暗殺シーンに、一体どれほどの映画人がインスパイアされた事だろうか。
脱帽である。
しかしながら、ヒッチコックの良さが全て出ている作品か?と問われると、諸手を挙げて「はい、そうです」とは言い難い。
先日の『死刑台のエレベーター』でも述べたが、年代的なことに始まって、首を傾げたくなるシーンもいくつか有る。
ただ、ヒッチコックの場合は、うっかりミスと言う事は少なく、観客をスクリーンの世界に引き込もうとして、少々クドクなり過ぎた、と言えるかも知れない。
当時は、現在ほど映画技術に慣れた、或いは演出に慣れたとでも言うのか、そう言う人は少なかったと思うから、これでもかと言うぐらい、つまり白々しいぐらいの演出になったのかも知れない。
が、リアルタイムで見ていないので、この辺りは想像に過ぎない……。
何本かヒッチコック作品を見た人が、改めてこの映画を見ると、ヒッチコックのルーツを知る事が出来て楽しめる映画だと思います。

12月にNHK-BSで再放送があるので、興味のある方は是非。

2010-11-26

『獄門島』 鵺(ぬえ)の鳴く夜は、恐ろしい…。

こんばんは、ロッカリアです。

角川映画、石坂浩二→金田一耕助シリーズ第3弾。
誰の金田一役がいいのか?或いは好きなのか?と言う論争がマニアの間ではよくささやかれるが、僕はこの映画シリーズの石坂版に加えて、TVシリーズの古谷一行版も好きだ。
ひょうひょうとした性格設定と、あのファッションがいい。
原作者の横溝正史が創り出した主人公、金田一耕助、その人が好きなのである。

ミステリーファンの間では、金田一耕助は探偵としては機能していない、と批判される事も多い。
金田一ファンにとって、これはある意味ひじょーに厳しい指摘であるが、その一方で事実でもある。
ちりばめられた秘密を、読者、或いは観客と同じように見逃してしまったり、直接捜査に関わっているのに、何かに気付いて連続殺人を阻止するわけでもなく、一人残らず犯人の計画通りに事が進んでしまう。
最後の最後には謎を解き明かすが、ことすでに遅し……。
金田一耕助と言う人物は、本当に探偵と言う職業に向いていないのだ。(死体を見ても超ビックリするし)
では、どうして推理小説、ミステリー映画において、このような探偵を登場させたのか?
そして、その様な性格を持った探偵が、どうしてこんなにも魅力的なんだろうか……?

※(1997となっていますが、正確には1977の間違いです!甚平さんありがと!)
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(落書き修行中なので、描いている内に色んなタッチを試しています…)

金田一耕助の与えられた職業は探偵。だがそれ以上に、連続殺人事件の証言者、として役割を占める比重が大きい。
これは観客の視点を、金田一目線にする事、例えば複雑な家系図を筆で書くシーンや、屏風に書かれた俳句を、
「達筆すぎて読めないなぁ……」などと言う事で、観客も彼と同じ目線に立つ事になる。
この金田一目線こそが、観客をスクリーンの世界へ引きずり込む絶対的な効果を上げている。
結果、観客は客観的な、或いは傍観的な立場を離れ、連続殺人事件に挑む探偵になり、忌まわしい因習の洗礼を体験してしまうのだ。
この『獄門島』は、小説とは明らかに違う結末になっている。ミステリーのストーリーを追いかけるのは、作品自体の興味を損なう危険があるので、詳しい事は記さない。
ただ、見所を少々。

今回の事件の舞台は、瀬戸内海に浮かぶ孤島だ。
島で唯一の神社にあった釣鐘が、戦火を逃れ、島に帰還する所からこの物語は始まる。
この釣鐘を乗せた船と一緒に、金田一耕助もある手紙を持って乗船するが、釣鐘と金田一を持っていたかのように、島では殺人事件が起こる。
俳句に見立てられた殺人が今回のメインだが、これは、海外の推理小説に見られるマザー・グースの唄の見立て殺人を、日本版にアレンジした試みだ。
中でも最大のトリックは、重く大きい釣鐘の下に、短時間でどうやって死体を……、おっと、危ない危ない。調子に乗って続ける所でした。
この角川映画の金田一シリーズにはもう一つ外せない主役がいる。
それはシリーズ全般にわたり、時代背景として映し出される村や町、旧家やそこに暮らす人々の描写である。
現代のようにCGが未発達の時代に、舞台となるその年代や場所を、作品の雰囲気を醸し出すだけに留まらず、見事に盛り上げている。
ロケハンが成功しているとしても、やはり市川崑監督の切り取り方には脱帽せざるおえない。
シリーズ前5作を通して、ミステリーのジャンルを見事に描いた作品は、どれを取っても他に類を見ない傑作だ、とあえて言いたい。

そして、最後にこの事に触れない訳には行かない。
大原麗子の死は、僕たちの年代や、それ以上の年配の人にとっては衝撃的だった。
この映画の中での彼女は、とにかく美しいし存在感がある。
このシリーズで、金田一耕助、唯一のラブ・シーンに近い場面があるが、そのシーンでのセリフがいつまでも忘れられない。
「連れ出して欲しい……」
「僕が?」
だが、耕助の困った表情を察して、「冗談です……」と笑顔で言う……。
このさりげないシーン、泣ける……。

彼女は女優である。肉体は滅びたとしても、永遠にスクリーンの中に生きているのだ。
心より、彼女のご冥福を祈りたい……。

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