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2010-08-29

『パーフェクト・ゲッタウェイ』 このタイトルの意味を考えろ!

こんばんは、ロッカリアです。
『バイオハザード』シリーズの印象が植え付けられてしまったミラ・ジョヴォヴィッチさん。
新婚カップルに扮した今回の役も、どこかにアンデッドが隠れていそうな雰囲気が付きまとうのは僕だけか……。
この映画を見ようと思っている人は、見終わってからこの記事を読む事をおススメします。ネタバレはしませんが、謎を解くヒントになりかねない可能性があるからです。
だから、この映画に興味がある人は、取りあえず見て、僕と同じような敗北感を味わいましょう……。

img134_20100829223127.jpg

この映画の売りは、ラストのどんでん返し!
新婚旅行にハワイにやって来たミラと夫が主人公。楽しいはずのトレイル・ウォーキングも、殺人を犯したカップルが島のどこかに潜んでして、いつ遭遇するかも分からないと言う状況がサスペンスを生んでいる。
このチラシを見て欲しい。

パーフェクト・ゲッタウェイ

この中に殺人犯がいる、と言う告知のチラシだ。
たった6人の中に犯人が……、いや、主人公の二人を除くと二組のカップルのどちらかが……、と言う推理が考えられるチラシだ。
ところが、観客は多分裏切られる。そして、見終わった後に、もう一度見て検証したくなる。
僕は、はっきり言って騙されてしまった。
うかつだった。
ただのサスペンス・アクション、ミラがどうやって殺人犯から逃げ切るのか、ま、そこが見せ場かな。どうせあの手この手の見せ場満載の作品だろう、気楽に見よう、と……。
どうしてもっと注意深く見なかったんだろうと、映画をなめてしまった自分に腹が立つ。
これは、この映画を見た人なら同じような気持ちを抱いた人も多かったんじゃないだろうか……。
二回見ると、確かに上手い。
が、見抜けないほどではなかった……。
く~~、悔しい~!

ヒッチ先生~!

ヒッチ先生の採点表ピンク3つ星
「これは脚本の妙に尽きる。映画と言うものが、いかに撮り方が大事なのかを教えてくれる作品じゃ」




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2010-08-26

暑いので、『シャイニング』を見た…。

こんばんは、ロッカリアです。
修行中の身ではありますが、久しぶりに落書きを載せます。あんまり変わってないけど……。


img133.jpg

完璧主義者のスタンリー・キューブリック監督。
彼はこの作品でも、ぶれないハンディ・カメラ、ステディ・カムと言うカメラを一躍有名にした。(開発者はギャレット・ブラウンと言うカメラ技術者)
その完璧主義者のキューブリックだが、スティーブン・キングの原作、つまり、モダン・ホラーと言うジャンルを、『2001年宇宙の旅』のように撮影して、今までのゲテモノ的に扱われていたこのジャンルを、格調高いものに仕上げようとした、失敗作である。(キッパリ!)
まず、この映画で誰もが指摘するように、主演のジャック・ニコルソンを起用した事である。
オーバールック・ホテルの管理人になったジャックは、そのホテルに取り付いているゴーストたちによって、徐々に精神が崩壊して行く、と言う過程を中心にストーリーが進む。
だが、ジャックを見ている我々は、とーぜん気が狂う、いや、すでに危ない人間ではないのか等々、ジャック・ニコルソンと言う俳優に対してある種の潜在意識が働いてしまう。
これでは、盛り上がらない。
しかも、ジャックの奥さんウェンディ役のシェリー・デュヴァルは癖があり過ぎる。怖がり方も妙に鼻についてしまう。
ダニー坊やにも問題がある。
オーバー・アクションである。
しかも、ホテルのトイレなども真っ赤に作り直していて、わざと違和感を出そうとしている。
原作では、ホテル自体が怖いのだ。
なのに、この映画では全くと言っていいほど怖くない。
その結果、ホラー映画なのに、怖い部分が無いホラー映画なのだ。
確かに、今回ブルーレイで見ると、映像は美しいし、ホテルは格調高く映っている。
だが、ホラーと言うのは、心臓が口から飛び出すのを両手で押さえる瞬間があってこそホラーなのだ。
気持ちが悪いシーンは怖いとは言わない。(それに、スプラッターはあんまり好きではない)
原作者のスティーブン・キングは、原作と全く違う映画となったこの作品を見て激怒した。(キューブリックは最初から原作を無視しているし、シャイニングと言う能力が全く生かされていない)
結果、キングはキューブリックを事あるごとにバッシングし、TV版のミニ・シリーズ『シャイニング』を作ってしまう。
しかも、こちらの方がよく出来ているし、勿論原作に近い。(当たり前だ!)
ただ、この映画は監督や技術者などにはお手本のような作品になっていて、その辺に興味がある人が見ればそれなりに興味深いシーンのオンパレードになっていることも付け加えておこう。

ヒッチ先生、お願いします!

ヒッチ先生の採点表ピンク3つ星
「『サイコ』を見なさい。見せない、と言う事が、観客にはある意味最も怖いものじゃ」


原作はもっと怖いよ……、100倍ぐらい……。


2010-08-24

新説、『ゴッドファーザー』論を語る…。或いは妄想クラブ…。

ゴッドファーザーこんばんは、ロッカリアです。

誰もが認める、映画史上に燦然と輝く名作。今更どんな形容詞で表現しようとも、この映画の凄さや価値は揺ぐ事無い映画。
組織と家族を守り抜くドン。予期せぬ出来事が、マイケルをファミリーの中核へと押し上げて、やがて父の後を継ぐ羽目になる、父と息子、そして家族愛を暴力の中で描き切った傑作。
男でこの映画が嫌いな奴はいないだろうし、数々の映画の中で引用された作品でもある。
はたして、この映画を見る時に、何を(何処を)見ればいいのか……。


十年前まで、この映画に対して僕はこんな事を思っていた。
ところがある日、ま、歳を取ったせいもあって、この映画の見方が変わった瞬間があった。それは、マイケルとケイの関係を見つめている時だった。

ここからは、完全に僕の独断と偏見、及び妄想で構成されています。

ある日、友人に、僕の『ゴッドファーザー』論を語ると、「お前の話を聞いてから、この映画を見るとお前の言う通りにしか見えなくなった。責任取れ!」と褒められた(怒られた、だろ…)。
その『ゴッドファーザー』論(?)とは……。
この映画は「赤と黒」と言う色使いで構成されているのは、プロローグを見れば気が付く。
真っ暗なタイトルバックに、ニーノ・ロータのスコアが流れた瞬間から映画の中に引きずり込まれる。
ニーノ・ロータのスコアはそれほどまでに素晴らしい。
そして、タキシードを着たドン・ビトー・コルレオーネことマーロン・ブランドの胸には真っ赤なバラが挿してある。
映像作家がオープニングに拘るのは当然と言えよう。しかも、この映画がどう言う方向性なのか、と言う事も表現したいはず。
赤は勿論「血」の色である。この血の色の赤は、劇中絶えず流される。
黒は、結婚式でタキシードを着た家族や招待客、つまり人間である。組織の人間は黒いスーツに身を包んでいるし、結婚式で着ていた黒い礼服はラストの葬儀の場面でも形を変えて着られている。
「赤と黒」と言えばスタンダールの小説を思い浮かべる。
赤は兵隊の服の色、黒は聖職者の服の色を表している。明らかに対比している。これは作者スタンダールが言及している訳ではなく、一般論として記す。
本好きで脚本も書くコッポラが「赤と黒」を知らないはずも無い。
家族愛と人殺し。
組織の構築と家族の崩壊。
父と息子。
そして、マイケルとケイ。
これは対比の構図を表している。
この映画で、一貫してまともな人間は誰だろうか?
僕が見たところ、ケイただ一人である。
それは、この組織の世界にあって当初部外者であり、事ある度に普通の事を当たり前のように話す。
つまり彼女はこの映画において良心なのだ。
このケイとマイケルの関係こそが、この映画を別の目線で展開できるのだ。
別目線で見ると何が見えるのか?
それは、マイケルと言う悪魔の誕生である。
この悪魔と言うのは、比喩的表現でもあるし、比喩的表現でもない。
角や、あの忌まわしい羽が生えていないだけで、人の仮面を被った悪魔のような人間は実在すると思うからだ。
警官から殴られたマイケルは、いとも簡単に人殺しを実行する。
他の警官から「彼は勲章も受けている立派な軍人」にあるまじき行為ではないか?
そして、逃亡先のシシリーで若い娘と結婚をする。ケイの事など全く忘れている。
そして彼女が爆死すると、ケイに再び寄り添う。「子供を生んで欲しい」と。
悪魔は簡単に嘘をつく。
そして、自分に反抗する者は、身内でも簡単に殺す。
父から受け継いだかのように見えるドンの座も、ソニーが殺されなければ有り得なかった。
ビトーが印象的なことを言っている。
「てっきりソニーが後を継ぐものだと思っていた……」だが殺された。
悪魔の心を徐々に覚醒するマイケルは、洗礼と言う浄化儀式に参列するが、このシーンが恐ろしい。
本来、罪を償う儀式とされて来た洗礼のシーンに、あえて人殺しのシーンをカットバックで見せると言う暴挙に出たコッポラ。
ユダヤ教信者(この洗礼はユダヤ教徒の方式で描かれている)からクレームがついたのは当然の事だが、ある程度予想が付いたはずだ。
この宗教上あってはならないシーンをあえて作り出したのは、悪魔としてのマイケル誕生の瞬間を衝撃的に見せたかったからではないのか?
そして、あのラストシーンである。
ケイは常に観客がうなずく様な行動をして来た。
最後の質問にも、マイケルは簡単に嘘をつく。優しさから?まさか。
後悔のかけらも見られないではないか。
そして、悪魔がはびこる世界から、人間を締め出すように、扉は閉じられる……。

お前の妄想だと言われれば、そうだと思う。
しかし、次に再見する機会があれば、マイケル悪魔説(?)を思い浮かべてこの映画を見て欲しい。
見えなかったものが、きっとそこにあるはずだ。
特に、マイケルを見る時のケイの表情は、前半と後半では全く違い、その瞳には悪魔が映っているように見える……。

ヒッチ先生、お願いします。

ヒッチ先生の採点表-5ツ星ー横
「ごちゃごちゃ言っとらんと、世紀の名画を楽しみなさい」

ケンさん、お疲れ様でした。次回の作品は僕がチョイスしますので、よろしくお願いします。

2010-08-21

『ゴッドファーザー』 ~【ブログDEロードショー】番外編~

今日の記事は、このブログを始めるズーっと前に存在したブログの記事の転載です。
何故今頃こんなものをアップするのかと言うと、今回の【ブログDEロードショー】にエントリーした『ゴッドファーザー』こそ、僕が劇場で見た初めての洋画と言う、とても思い出の深いものだからです。
番外編としてお楽しみ下さい。


<初体験は痛かった…?>

ボクの映画人生(ってどんな人生!)は35年前のこの映画から始まった。

この「ゴッドファーザー」は、生まれて初めて映画館で見た洋画。しかもボク自身、最初で最後のシネラマ体験。おまけにボクは、とんでもない初体験までしてしまった。
小6のボクは、母親が「面白い映画見に行こう。アメリカで大ヒットしたんだって!」と力説するもんだから、ワクワクしながら映画館に足を運んだ。ところが、映画館(大阪駅前にあったOS劇場)に行ってみると、チケット売り場には人、人、人の大行列。しかも映画館の入り口の扉も閉められていて、劇場関係者であろう人達が、ハンディスピーカーで、もっと端っこに寄れだとか、本日は入れ替え制(人気のある映画はよくやっていた)になっているとか叫んでいた。
ボクは母親がチケットを買って戻って来ると、最後尾にお行儀良く並んだ。
次の上映までまだ数時間ある。携帯ゲームや携帯電話などはSF映画の中にしか存在せず、ただずーっと立っていた。
この体験、後にトラウマとなって、ボクは並んで何かをする、と言うのが大嫌いになった。(どんなに美味しいラーメンでも、だっ!)
ようやく時間が過ぎて、映画館の中に入ると、ん?変なものがスクリーンの前から、最後列の入り口に近い所まで、2列で並べてある。
通路という通路全てに。

パイプ椅子である……。
ふかふかのシートのすぐ横にパイプ椅子……。席が足らなくて、臨時に置いただけのパイプ椅子……。
ボクはチケットに書かれている座席番号を見ながら自分の席を探した。
「おなじ料金を払ってパイプ椅子じゃぁシャレにならないよなぁ…、よっぽど運の悪い奴が座るんだろうなぁ……」と思いながら……。
そしてすぐに席は見つかった。最前列。しかもパイプ椅子……。
断っておくけど、シネラマ方式の劇場スクリーンと言うのは、常識を超えた大きさである。
最前列のボクの席の真横よりもさらに後ろへとスクリーンが回り込んでいる。どんな体勢を取ってもスクリーン全体はボクの視界には収まりきらない。
結局、小6のボクには難しすぎる内容と、最前列に加えてパイプ椅子と言う恩恵は、ボクのお尻を破壊するには充分すぎた。(しかも上映時間長っ!)
こうして、小6の時にボクは初体験(映画の!)を終えた。痛かった。
もちろん、この体験以降、パイプ椅子が嫌いになったのは言うまでもない……。




今読み返しても、あのお尻の痛さが蘇ってきます。時代とは言え、商魂たくましい大阪の劇場ならではの体験だったのでしょうか。他の地域の人は、こんな体験ってなかったんでしょうかね?
次回は本編で。

2010-08-17

【午前十時の映画祭】 『太陽がいっぱい』 だ!

いや~、ご無沙汰しております、ロッカリアです。
充電期間を経て帰ってまいりました。何を充電していたのかと言うと、勿論映画を観てました……。(っていつもの事じゃん)
ドロンをスクリーンで見てきました。
彼がスクリーンに映っているだけで満足ですが、パトリシア・ハイスミスのミステリーをベースにしたピカレスクロマンは、50年の歳月を経てもなお輝きを失わない名作です。

太陽はどんな時も、彼、トム・リプリー(アラン・ドロン)の行動を見ていた。
碧い海と照りつける太陽の光が、殺意を呼んだのか、突然フィリップ(モーリス・ロネ)の胸にはナイフが突き刺さった。
それまでミステリー小説のストーリーを聞いているかのように、トムの話に耳を傾けていたフィリップ。
突然現実となった死は、本人よりも見ている観客にショックを与える。


太陽がいっぱい (1960)


美しい風景、美しいヒロイン、そして美しい犯罪者が繰り広げる完全犯罪は、女と金と名誉を手に入れたいが為の醜い人間の心を露呈して行く。
昔見たこの映画は、犯罪映画、サスペンス映画の傑作と言う認識だったが、この映画の制作年に生まれた我が思考は、さすがに違って見える。
印象はあくまで変わらない、が、受け止め方が変わったんだと思う。
生前のフィリップとの会話から、彼は多くの人間から卑下され、育った環境も貧しい。しかもフィリップはトムを召使のように接していた。
トムも自分の置かれた状況は承知していた。
ただ、これだけでは殺人に結び付かないだろう。
トム自身は、自分の事を才能がある、と常に考えていた。この事が殺人に繋がる。
完全犯罪をフィリップに打ち明け、すぐに実行する。
そして、何もかも手に入れたと思った、人生最高の瞬間に、彼にとっての悲劇が訪れる。
何と言う残酷なエンディングであろうか……。
そうなのだ、この映画はこのラストがあるために、犯罪を戒めると共に、青春の残酷さをも表現している。
アラン・ドロンのあの美形がなければ、この映画は成り立っていなかった、と言えば言い過ぎだろうか?
劇場を後にしても、ニーノ・ロータのメロディがいつまでもリフレインしていた……。
映画とは、こう言う事、なのだ。

と言う事で本日の採点を、ヒッチ先生に。(写真はまずいだろ…、と言うアドバイスに応え、イラスト・ヒッチ先生の登場です。似てないけど…)
ヒッチ先生の採点表-5ツ星ー横
「犯罪者の視点で物語を描く。何処まで観客に感情移入させられるかが鍵、じゃったな。
その意味においてこの映画は成功していると言えよう」

2010-08-08

『サブウェイ123~激突』と『サブウェイ・パニック』、勝ったのは…

こんばんは、ロッカリアです。
溜まってる映画のレビューも、少しづつアップするようにします。(落書きを描いている時よりアップ率が下がるなんて…)
『サブウェイ・パニック』は70’Sシネマの傑作、と言う事は以前の記事でも書きましたが、リメイク版の『サブウェイ123』なんて、所詮面白くないだろ……と、映画を見る姿勢としては最もいけない先入観を抱いていました。
ところが、この映画はリメイクの見本のように、オリジナルを尊重しながらも、さらに個性を出そうとした結果、効果的なサスペンスとアクションを見事に再現してくれました。

サブウェイ・パニック 123


オリジナルでは、ウォルター・マッソーとロバート・ショウの二人が、緊迫感を盛り上げていましたが、今回はデンゼル・ワシントンとジョン・トラボルタが、前二人に劣らない演技で、この映画を引っ張っていきます。
オリジナルでは、地上を完全封鎖された地下鉄から、どうやって逃げるのか?と言うのが一つの焦点にもなりましtが、今度はそんな事よりも、本当の犯人(トラボルタ)の狙いは何か?正体は?と言う所に焦点が置かれているように感じます。
地下鉄の乗客のパニック心理、犯人達の心理よりも、デンゼルとジョンの一騎打ち、二人の心理合戦と言う構図が、オリジナルと違った味を出しています。
結末は、ウィットにとんだオリジナルとは異なり、意外とストレートなラストで、この辺は意見が分かれるところでしょうか。
僕のように、オリジナルを崇拝しているファンでも、ある意味別の映画として楽しめると思います。


今日もヒッチ先生、よろしくお願いします。

ヒッチコック採点表123

「サスペンスとは、観客の心を宙ぶらりんにする事を言うんじゃよ。
つまり、右か左か?と言う判断を最後まで引っ張るんじゃ。
それが面白い映画の条件じゃな」


★三つ半、ありがとうございます。それにしても、最近の映画はコンピューター無しには作れないんだろうなぁ……。








2010-08-05

和田誠監督 『真夜中まで』は面白いっ!

こんばんは、ロッカリアです。
以前から見たいと思っていた、イラストレーターの和田誠氏の作品。
劇場映画としては『麻雀放浪記』『怪盗ルビー』が有名だが、僕はこの映画が大好き。
和田氏の好きなジャズを全編に取り込んだ見事な仕上がり。

ストーリーは簡潔だ。
殺人現場を目撃してしまった中国人ホステスのリンダ(ミッシェル・リー)を、成り行きで助けてしまったジャズ・トランペッターの守山(真田広之)。
警察に助けを求めようにも、その殺人犯の二人組みは汚職刑事。まんまと殺人犯に仕立てられた守山は、犯人で刑事の二人組み、その二人と裏取引をしているクラブ「ファントム・レディース」(リンダが働いている)の支配人が送り込んだ用心棒の二人組、そして警察に追われるリンダと守山は、あの手この手で窮地を脱出するが、状況は段々不利になって行く。
そんな時、殺人を証明する証拠があることが分かり、それを頼りに事件解決を試みる。だが、守山が憧れるトランペッターP.Jの前で演奏すると言うタイムリミットが目の前に……。


和田監督がジャズを取り入れたのは音楽に限った事ではない。
リンダと守山の逃亡劇も、インプロビゼーション、次から次へと起こるハプニングにジャズの即興演奏を取り入れたかのような演出。これは上手い。
そして、それを演じるプレーヤー、つまり役者たちの演技も自然で見事、気持ちが良い。

真夜中まで

特に関心したのが、かなりの割合でビルの屋上が舞台となっている所だ。
邦画では珍しいと思うし、それがオリジナルティに満ちたカメラ・ワークに繋がっている。
二人が逃走中に出会う人々との人間模様もよく練られていて、カメオ出演の俳優を含めて、見ていて楽しい。
もちろん、演出的にもBGM的にもジャズが流れ、ムードを盛り上げるが、真夜中の12時まで、と言うタイムリミットを設定したところが、ストーリーをグイグイ引っ張る。
和田氏と言えばヒッチコックの映画にも精通していて、本も出版されているが、この映画もヒッチ先生の影響を感じさせる。
この映画は初見だったが、まだ僕が知らない、見た事の無い映画で、こんな面白い映画が沢山あるかも知れない、そう考えると映画の懐は広くて深い。それがとてもうれしい。
真田広之と言う役者はただ者ではない。
アクションを繰り返しながらも、トランペットをとても大切に扱う姿は、本物のミュージシャン以上に本物らしく見える、好感も持てる。
おまけに、劇中真田がすうタバコの銘柄ハイライト、このパッケージデザインを実は和田氏の手によるものだと言う事を、メイキングで知り驚いた。
それだけじゃなくて、守山が演奏するジャズクラブ「コットン・テイル」の壁に飾られている、ジャズ・ミュージシャン達の肖像画も、和佐氏によるもの。

冒頭、「ラウンド・ミッドナイト」と言うナンバーで幕を開けるが、勿論この曲の意味は『夜中まで』。(うまい!)
そして、「月の砂漠」が、主人公の心情を見事に表現しているのは必見必聴です。

それではヒッチ先生、本日もお願いします!

ヒッチコック採点表1
「北北西に進路を取れ、じゃな」

これは大人の映画です。
↓ ↓ ↓

真夜中まで2
真夜中まで [DVD]



2010-08-02

『ソルト』を映画の日に観ました。

ソルトこんばんは、ロッカリアです。
8月1日は日曜日と映画の日が重なって、劇場は朝から凄く込んでいました。
2日前に予約していたので、前の方でしたがゆっくりと観る事ができました。
ただ、年配の方はネットでの予約システムが苦手なのか(或いはパソコンが…)、同じ回のこの映画はソルト・アウトじゃなくてソールド・アウトで観る事ができなかったようです。
映画を観るのに予約が必要と言う概念が無いんでしょうね。(ちょっと可哀想…)

とにかく、この映画はアクション、アクション、アクション!
二重スパイの容疑を掛けられたアンジー扮するソルトが、一体どっちの(ロシアかアメリカか)味方か?と言うのは映画を見慣れている人にはすぐ分かるし、裏切り者もすぐ分かる。
そんな理屈よりも、とにかく逃げるソルト、追いかけるCIA、FBI、SWATに警察と、最近では珍しいぐらいの追いかけっこが展開する。
このアクションを見ていてふと思ったのが、なんだか懐かしいアクションだなぁ、70年代っぽいなぁ、と言う事だ。
何故そんな事を感じたのか、おそらく、最近のぶつ切り、ツギハギの編集じゃなくて、きっちりと見せてくれたからだと思う。
以前からアクションにもストーリー性が大切だと僕はいっているのだが、そのストーリー性とまでは行かなくても、流れがスムーズだからじゃないかな。
あまりにもアクション・オンリーなので、途中で飽きるかな……、と思ったが意外にも最後まで見ることが出来た。
ただ、ソルトが被害者から一転犯罪者に変わるところが唐突に感じてしまった。(まさに豹変と言った感じ)
アクション映画大好きな人は、必見ですよ。
8月に入ったので、仮想チケットは廃止します。その代わり、今日からヒッチ先生が僕に代わって採点してくれます。
☆印で、最高点は☆が5つ。
ま、ヒッチ先生の事なので、なかなか☆5つは付かないと思いますよ。
ではヒッチ先生、お願いします。

ヒッチコック採点表1

「これは、アンジーのための映画だな…」


2010-08-01

【午前十時の映画祭】のプログラムが売ってましたよ。

こんばんは、ロッカリアです。
今日は映画の日、と言う事で『ソルト』を観て来ましが、レビューは後日に。
その帰りに本屋さんに行くと、「んん?」何とキネ旬からやっぱりと言うか、待ってましたと言うか、ついに【午前十時の映画祭】のプログラムが出版されていました。(劇場では見かけなかったぞい…)

am10.jpg

50作品の解説は勿論、懐かしい淀川長治氏のチャップリン談義、三谷幸喜のビリー・ワイルダー訪問記、星新一、小松左京が『2001年宇宙の旅』の謎を解くなどなど、読物も充実しているよ。
作品も年代順に、そしてその時何が起こっていたか?何て、ちょっとした年表も掲載。
オールドファンで、この映画祭に参加している人には必見必読!
¥1200(税込)パンフレットよりは少し高いけど、記念に買っちゃおう!

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