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2010-12-02

『海外特派員』、ヒッチコックの原点!

こんばんは、ロッカリアです。
ユーモア、ラブ・ストーリー、サスペンス、スリル、スパイ、冒険、パニック、ミステリー、スペクタクル。
これらの要素が全て詰まっているのがこの映画、『海外特派員』だ。
第二次世界大戦前夜の緊迫した状況下で、アメリカの新聞記者ジョン・ジョーンズ(J.J)が不屈の精神で、元政治家ヴァン・メア失踪事件を追う。
その姿を描いたヒッチコックは、この映画を世界中で活躍している全ての特派員に捧げている。
それもそのはず。
この映画は大戦直前を描いているが、実は戦争中に作られている。(日本では絶対に有り得ない事だ)
チャップリンもそうであったように、一見娯楽作品に見えるこの映画も、しっかりと反戦のメッセージを内包している。
愚かな人間の私利私欲の為に戦争が始まる、と言う事。
巨大な悪(ナチス)に対して、市民が立ち上がる事こそが大切である、と言う事。

img159-1.jpg

ユーモアが散りばめられ、冒険色が強い前半から中盤にかけては、まさにヒッチタッチの展開だが、後半、飛行機に乗り込んで海に墜落、漂流するシークエンスは、今見てもどうやって撮影されたのか、不思議に思えるシーンの連続で、ただただお見事としか言いようが無い。
中盤で、犯人が傘を持った群集の間を、傘の動きだけで表現した演出。
このヴァン・メア氏暗殺シーンに、一体どれほどの映画人がインスパイアされた事だろうか。
脱帽である。
しかしながら、ヒッチコックの良さが全て出ている作品か?と問われると、諸手を挙げて「はい、そうです」とは言い難い。
先日の『死刑台のエレベーター』でも述べたが、年代的なことに始まって、首を傾げたくなるシーンもいくつか有る。
ただ、ヒッチコックの場合は、うっかりミスと言う事は少なく、観客をスクリーンの世界に引き込もうとして、少々クドクなり過ぎた、と言えるかも知れない。
当時は、現在ほど映画技術に慣れた、或いは演出に慣れたとでも言うのか、そう言う人は少なかったと思うから、これでもかと言うぐらい、つまり白々しいぐらいの演出になったのかも知れない。
が、リアルタイムで見ていないので、この辺りは想像に過ぎない……。
何本かヒッチコック作品を見た人が、改めてこの映画を見ると、ヒッチコックのルーツを知る事が出来て楽しめる映画だと思います。

12月にNHK-BSで再放送があるので、興味のある方は是非。

コメント

こんにちは。

少し疲れたけれど、あれだけ詰め込んでちゃんとみせるところはさすがヒッチコック先生!
海で漂流するシーンに惚れて描こうかと思っていたんですが、画像紛失して諦めました。傘でみせる逃走も見事でしたね。

まだ再見する気分じゃないけど、いつか描けたらいいなぁ。

Re: 宵乃さん。

こんにちは。
会社から書き込んでます。
漂流シーンは波のうねりが凄くて、落書きの域を越えているので、機会があったら描いて下さい!
とにかく、人物もままならないのに、背景なんて…。
内容は、宵乃さんの言う通り、詰め込め過ぎて、一般ウケしないかも知れませんね。
今月再放送があるので、録画して置いてはいかがでしょうか。
漂流シーン、気長にお待ちしています。

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